日本の人


HISといっても格安航空券の会社のことじゃないよ。
91年に細野晴臣忌野清志郎坂本冬美の三人が組んだ、いまではもう二度とみることができないスーパーユニットである。
特に「日本の人」は、名曲中の名曲。


1コーラス目の清志郎の唄いだしは、
♪人となじめず、苦しむ人
 〜自分だけがさみしい季節♪
と、世界で孤立する孤独な日本人を唄う。


でも坂本冬美が唄う2コーラス目になると、同じメロディーでありながら雰囲気は一変して、
♪〜デパートのネオンがまたたく
 家路を急ぐよ飛行船
 一本杉の花も咲いた
 わたし待ってるわ、お茶の支度をして、
 早く帰ってね♪
と、ほっこりさせてくれる。


もともとR&Bを手本としている清志郎の唄い方と、ド演歌の坂本冬美との対比も見事だ。
メロディー、アレンジ、歌詞、ボーカルのそれぞれのバランスが絶妙。
僕はこの曲を何百回聴いたかわからないけど、いまだに聴くと涙が出そうになる、不思議な曲だ。




こちらは再結成したときのもの。
演歌風カントリーという感じの曲。
さすがに三人ともかなり無理がある制服姿もインパクト大。